ソニーが予想通り来ますね - Almost in Dreamlikeにも書いたとおり、ソニーの来年早々発表するモデルはほぼC1サイズで確定のようです。
LOOX UやEverun Noteに比べると幅は大きめですが、ティザー広告のイメージからは、かなり薄めで出してくるような気がします。
幅に関しては賛否両論ありそうですが、私はあの幅に賛成派です。
例えば上記の二機種は確かに小型なのですが、そのためにキー数が減らされたQWERTYキーボードで、ローマ字入力を強いられています。
しかし、私は「かな入力」派。
ローマ字入力はどうしてもなれません。
今までも小型のノートパソコンは発売されていましたが、「ブラインドタッチが無理なくできた小型PC」という意味では、未だにC1を超えるパソコンに出会ったことがありません。
確かにC1でも右の方のキーは圧縮されていましたが、それでも何とかなりました。
小型PCで「かな入力のブラインドタッチ」という意味では、個人的にはあのサイズが限界のような気がします。
「革新的ななにか」が気になりますが、今の時代にあったC1が、1Pシリーズとして復活してくれることを祈っています。
私が期待するのは、軽く、バッテリー持続時間が長く、ATOMより多少早く、キーボードが打ちやすいこと。
まさしく、「いつも持っていたい実用的モバイル」のVAIO。
私は、C1の時も発売が発表される前から見せに予約を入れたぐらいでした。
今度の1Pも、発表されたら即予約します。
買わずに後悔するより、買って後悔する方を選ぶ!
それが、私。
そう思いませんか?(笑)
そんな私が、買ってしまったのが、Everun Noteです。
まあ、詳しいレポートはググれば出てきますから、それを見てもらうとして、私の感想をざっと書きだしてみたいと思います。
特に、「悪いところ」を中心に書いていきます。
「良いところ」は、他のブログなどにもいろいろと書いてありますので、後回しで(笑)。
●サイズに対して重い
標準で713g、LバッテリーのSSDモデルで770gあります。
見た目のサイズからイメージするよりも、重量感があります。
特にLOOX Uと比べてしまうと、ずっしりとした重さを感じます。
●AC接続で動かすと熱い
放熱がすごいです。
バッテリー駆動時はそうでもないのですが、フルパワーで動かすと本体全体からオーラのような熱気がわいてでています。
キーボードの隙間からも熱が出てくるようで、とにかく液晶以外は温度が跳ね上がります。
まあ、触れないほどではないのですが、バッテリーが底についているためバッテリー底面まで熱くなっているのが気になります。
●ファンがうるさい
上の熱問題と関係しますが、ファンの音がけっこう耳障りです。
ちょっとした作業を行うだけで、ファンがうなり声を上げます。
これはもういかんともしがたい問題です。
●ACバッテリーが特殊すぎる上に大きい
5V/8Aという電源アダプタは、あまりに特殊すぎて予備を手に入れるのも難しい状態です。
また、本体に比べて電源アダプタは普通のノートと同じぐらいかそれよりも大きいサイズです。
本体のバッテリーがあまりもたないので、会社に持っていくときなどは電源アダプタも持っていきたいのですが、これはちょっと辛いです。
●本体が安っぽい
見た目、素材など、とにかく高級感はありません。
ボディが「ミシッ」と音がしてしまいますし、使用しているネジはほぼ隠されておらず丸見えで、安っぽさを強調しています。
ネジも眼鏡の枠をとめるような細いネジが使われており、強度的にも心配です。
まあ、すぐさま壊れるというほどではないのですが、日本の大手メーカーのマシンと比べると見劣りはします。
値段を考えれば、妥当なのですけどね……。
●Lバッテリーをつけると、厚さが増える
通常、Lバッテリーは後ろに飛び出すものですが、こいつは底に飛び出します。
すると、今までついていたゴム足が届かなくなるので、ついているゴム足を長いものに交換することになります。
もともとのゴム足は、両面テープで貼ってあるだけなので簡単に取れます。
それに対して、強度の問題なのか、Lバッテリー用の足の後方2つだけは、ネジで留めるようになります(前方は両面テープ)。
そのためにもともとついていたネジを抜かなければならないのですが、左後方のネジが深くて、中でひっかかりやすく、なかなか取り出せなくて私は手間取ってしまいました。
そして、なんとかつけると……高い足がじゃまになります。
せっかくの薄い本体の利点が失われてしまう気がします。
それから、大容量バッテリーですが、2倍もつようなことが書いてありますが、標準と大きさを比べても2倍もありません。
もちろん、その容量も2倍ではなく1.5倍しかないときています……どうなっているのでしょうね?(笑)
●バッテリーチャージャーが謎
バッテリーチャージャーをオプションで購入したのですが、どうも動きが謎です。
例えば、バッテリーチャージャーにSバッテリーを装着、本体にLバッテリーを装着します。
そして、バッテリーチャージャーにACを接続し、バッテリーチャージャーの電源ケーブルを本体につなぎます。
充電は同時にできると書いてあるのですが、別の場所には「バッテリーチャージャーにつけたバッテリーが充電されないと本体のバッテリーが充電されません」と書いてあります。
つまり、上の例で言えば、Sバッテリーが満タンにならないと、Lバッテリーの充電は始まらないのです。
というより、本体に電源が供給されないようです。
微妙に使いづらい仕様です。
さらに、なぜかバッテリーチャージャーには、USB LANアダプタが内蔵されています。
本体には無線LANだけで、LANポートがありません。
その為、本体とバッテリーチャージャーをUSBで接続することで、バッテリーチャージャー側にLANポートを作ることができます。
このLANポートは、USBのバスパワーで動いているので、ACやバッテリーを取り付けなくても動作してくれます。
●LED表示が常識外れ
普通、電源ランプは電源が入ると緑色に点灯したりするものです。
しかし、こいつは「赤く点滅」します。まるでエラーのようです。
そして、電源ランプとHDDアクセスランプが兼用されています。
その為、HDDにアクセスがあると、電源ランプが緑色に点灯します。
さらに無線LANのランプは、通常だと無線LANアダプタに電源が供給されているときに点灯します。
しかし、こいつは実際に通信したときにのみランプがつきます。
普通はランプで電源を確認して、省エネのためにモバイル中はオフにするなどするのですが、それがこのランプではできません。
●とにかく速く軽快
放熱と消費電力の効率が悪いけど、1.8インチクラスで速度は速いMTRONのSSDを入れました。
まあ、本当はSamsungにするべきだったと思うのですが、なんとなくどうせなら快適さを目指してみようと思いました。
その甲斐あって、WindowsXPを入れたばかりの時は、Windowsのタイトルが表示して、その下のロード中のバーが横に一回流れただけで画面が切り替わるという早さでした。
ドライバー類、その他いろいろ突っこんだ状態でも、30秒かからずにログイン画面までいけます。
さらに起動してからも、LOOX Uや店頭で利用した他のATOM機では感じられないサクサク感が味わえます。
一昔前のデスクトップとかわりません。
ちなみに、ドライバー設定をパフォーマンスよりにしたFFXIベンチのLowは、2224のスコアでした。
これなら、植木鉢、合成だけでなく、ソロのちょっとしたプレイぐらいなら何とかなりそうです。
●キーボードが思いのほか打ちやすい
記号関係のキーは、変態的配置なのですが、メインのキーはLOOX Uなどよりも入力が楽にできます。
カーソルキーを除くTABキーやその他も普通に並んでいます。
ただ、英語キーのため、個人的にはエンターキーとまちがえて、よく右SHIFTキーを押してしまいますが……。
あと、全体的に中心より右寄りになるのが、ちょっと気持ち悪いかもしれません。
スペースキーの右隣に謎のキーがあります。
●光学ポインティングデバイスは傑作
こいつの中でもっとも感動したのは、実は光学センサーを利用したポインティングデバイスでした。
センサーの上で指を走らすだけでポインターが動くのですが、これがかなり使いやすい。
LOOX Uどころか、Think Padのポインティングデバイスよりも使いやすいです。
というより、感覚的にはトラックポイントを使っている気分ですが、本来は操作の感覚がスライドパッドと同じです。
「傾けておけば、一定方向にずっと動く」ということはなく、長距離を動くときは指を何度も走らせなければなりません。
ただ、長距離はタッチパネルで移動することもできるので、まったく困りません。
ちなみに、光学ポインティングデバイスを押し込むことでクリックもできます。
さらに、[Fn]キーと組み合わせることで縦スクロールも行うことができます。
残念なのは、右手だと片手でスクロール作業が行いにくいことと、横スクロールがないことでしょう。
このデバイスは、他のメーカーでも採用すると良いのではないでしょうかね。
●液晶パネルは普通によい
タッチパネルを採用していますが、センサーの感度は悪くありません。
解像度のバランスも考えると、LOOX Uよりも使いやすいでしょう。
また、輝度などもかなり明るくできます。最低輝度にしても使える程度の明るさは確保できます。
値段とタッチパネルを採用していることを考えると、かなりきれいな液晶と言えるのではないでしょうか。
●生意気にステレオスピーカーで普通に聞ける
決していい音とは言いませんが、このサイズのスピーカーとしては大してつぶれずに音を聞くことができます。
どうせならモニターの左右にステレオスピーカーを内蔵して欲しかったですね。
●USBが2ポートある
これは利点です。
例えば、外でFFXIをやるときに、2ポートあればモデムとコントローラーを接続することができます。
LOOX Uだと1ポートしかないため、モデムをBluetoothで接続するか、USB HUBを利用するしかありませんでした。
●CPUの載せ替えができる
もちろん自己責任ですが、TL-60に載せ替えができるようです。
これを載せてクロックをわざと落とすことで、消費電力と熱問題を軽減できるみたいですね。
こんなミニノートで、CPUの載せ替えができるというのはすごい話です。
ちなみに、RM-70も載るかと思ったのですが載らないようでした。
●USB接続することで、内蔵HDDを他のPCの外付けHDDとして使用することができる
これはすばらしい機能かもと最初は思いました。
私がWindows Mobileでやっていた「Windows Mobile機をデスクトップの外部ドライブとして、そこにデータを入れてデータを共有する」ということが、このEverun Noteでも実現できてしまうわけです。
ただし、クレードルがないので接続が面倒。
そうなると普通にNASを使った方が楽なんですよね。
まあ、データの移動などには使えそうですが……。
●カメラ、USIMは未使用
使わないで終わる気がします。
■ 総論 ■
私は、本体+MTRON 32G SSD+大容量バッテリー+バッテリーチャージャー+液晶保護シートを購入しました。
本体はHDDなしモデルだったので、69,800円で購入しました。
全部含めると、10万円ほどになります。
これが高い買い物なのか安い買い物なのかわかりませんが、「おもしろいPC」であることはまちがいありません。
ただ、やはり万人向けではないと思います。
私がEverun Noteを薦めるとしたら、以下のような人でしょう。
・OSのセットアップができる、ドライバーを探し出せるなど、ある程度自己責任でこなせる人
・PCを外で触る時間は、それほど長くない人(基本2時間以内の人)
・PCの動作でイライラしたくない人、もしくは重い動画を見たい人
つまり、短時間集中型モバイルを行う人ですね。
例えば、短い通勤時間でその間にやりたい人、お昼休みなどにちょっとやりたい人ならば、バッテリーの持続時間はそれほど問題にならないわけです。それなら、バッテリー2つほどあれば、ACアダプターは必要ありません。
また、その短い時間内で、もたもたと動かれるとイライラしますから、サクサク動いてくれるEverun Noteは向いていると思います。
使用中は作業がメインとなる使い方です。
今のところですが、こういう使い方にこれほど向いているミニPCはないと思います。
逆に、以下のような人には向いていないと思います。
・長時間の外出時にPCを利用したい人
・一日の間に、Webやメールなどをこまめにチェックしたい人
・ちょっとでも軽いPCがよい人
・日本でサポートがきちんと受けたい人
つまり、長時間ながら型モバイルを行う人でしょうか。
例えば、休日などに出かけるときに持っていくような使い方だったり、毎日持って歩くし仕事中などもこまめに利用するなど。
タブレット型にもなるため、立ちながらの運用もやりやすく、動作速度からもちょっとお茶をしながらWebを見たりメールを読んだりするのに向いているのではないかと思います。
使用中の作業が、なにかの作業のサブとなるような使い方です。
こういう方は、持ち運び時間も長くなりがちですから、容積が少なく重量も軽い方が良いでしょう。もちろん、電池の持続時間も大切です。
こう見ると、現行のWindows XPが動くこの2台のモバイルミニPCは棲み分けができているのかもしれません。
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