まあ、この段階でネタバレもなにもないと思うのですが、少し内容に触れます。
ShowTimeでやっと公開されたので、マクロスFの最終話を見ることができました。
事前に、一部で「微妙だ」「7的終わり方」等の評価があったので、どのようなものか期待していました。
しかし、実際に見てみると、「予想外に普通」でした。
というより、「普通すぎて珍しい作品」ですね、マクロスFは。
よくわからない表現ですけど、一言だとそんな感じ。
もっと言えば、「普通のロボットものすぎるエンディング」で、「マクロスとしては珍しい」ということ。
とはいえ、それでもマクロス風味はしっかりはいっている。
その他にも、予想外なことをいくつかしてくれる作品で、面白みが高かったといえるでしょう。
例えば、死亡フラグを立てながら、お約束を無視してキャラを殺さない。
最近のアニメ的に言えば、ランカの実の兄も義理の兄も死んでいそうなものですが、両方とも死亡フラグを立てておいて殺さない。
ミシェルも普通ならば、「振りまわしていた相手を失って後悔する」キャラだと思うのに、本人が死んでしまう。
栞御前曰く、「振りまわされたあげくに目の前で好きな人を失ってしまうクランがかわいそう」だそうですが、本当にそうですね。
死亡フラグを立てておいて殺さない、これはマクロスFの特徴だったのかもしれませんが、全体で見ても最近のアニメの中では主要キャラの死亡率が低い作品です。
結局、主要キャラは1人しか死んでいないわけです。
なんでも殺してお涙系にする風潮に対する一つの答えなのかもしれません。
恋愛関係は、マクロスのお家芸ですが、初代にあったようなネチネチ感もありません。
しかも、どちらかに決めるというエンディングではなく、「おまえたち二人は俺の翼だ!」(=つまり、片翼がなくなると飛べなくなるから、二人とも俺のものwww)というハーレムエンディングで終わっています(え? 違う?w)。
さらに違うのは、主人公が普通にかっこよく決着をつけたこと。
アルトは、非常に主人公というか、ロボットアニメのヒーローらしいキャラでした。
初代では、最後の決戦で的にとどめを刺すどころか最後まで戦場にいられずに墜落。遠くで戦況を眺めていた一条。とくにパイロットとしての才能も高かったわけではなく、強くもありませんでしたし、強い意志もあまり見せませんでした。
7では、歌っていたバサラ。ある意味で戦っていたのかもしれませんが、「普通」ではありません。パイロットとしての資質は下手すれば今までのマクロスシリーズで最強かもしれず、さらに強い意志もありますが、まったくセオリーを無視しています。
それに比べてアルトは、戦いの中で才能をどんどん開花させ、ある時にはヒロインを助け、最後はヒロインの声援を受けて戦い、すべての決着をつけた、まさしくヒーローになっています。
ロボットものとしては普通かもしれませんが、マクロスでここまでヒーローチックだったのは珍しいのではないでしょうか?(架空話の「愛・おぼえていますか」を除く)
初代に比べて、「歌で解決する」という部分がだんだん肥大化して大袈裟になってきていますが、7ほどひどくなく、Fはかなりきれいにまとめられた作品に感じます。
また過去の作品の設定利用、オマージュなど、活用が非常に上手い。
一言で言えば、「上品」に感じます。
もちろん、ギャラクシー船団のことや、各キャラクターのサイドストーリー的なことで、描かれていない部分が少し足らない気もします。ちょっと「説明不足じゃない?」という部分もなくはありません。
また、ラスト1話は急展開過ぎる気もします(離れていたマクロスクォーターは、どこでどうやって調べ物をしていたのでしょうね……)
ただ、全体的に久々に良くできていて、気持ちよく熱くなれるアニメだったのではないかと思います。
今までで一番おもしろいマクロスでしょう(個人的に一番好きなマクロスは、7なんですけどねw)。
とりあえず、もう一回は見てみたい作品ですので、Blu-rayで全部そろえたら、また見てみたいなと思います。
0 件のコメント :
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。